Fool on a hill

読んだ本やら、趣味の話やらを徒然なるままに書いていきます。

情熱はありますか?

10年ほど前に、ある方(結構、上の方)から以下の言葉を言われた:

上を見て為した仕事に成功事例など無いのです。自身を信じて辿り着いた仕事に対する情熱に人は動く。その人に情熱があるか無いか、それだけを見ています。

 

と言いつつ、実は、直接、言われたわけではなく、Twitterか何かでつぶやいただけだった気もするが。当時、この方が上司の上司の上司だったので、「ぐっ」と来たことがある。

その方に取り組みを説明するときは、結構ぼろくそに言われることが多かった。圧迫面接ような感じである。この言葉を聞くまでは、「なんで、あんな感じが悪いんだろう?」と思っていたが、この言葉を聞いて、「ああ、情熱があるかないかを見ているのか?その手っ取り早い方法があれか…」と妙に納得した。

※ とは言え、圧迫面接のような手法がいいのかどうかはよくわからないが…

 

「情熱」って大事だな~とわかりつつ、ついつい忘れがちなので、この言葉は、時々、噛みしめるべきだなと思う。

※ と思うことがあったので、忘れないようにここに書いておく

 

 

 

 

「聞く」ということについて

本日は「聞く」ということについて、改めて整理したい。

 

何かの本に

「話し方」、「書き方」、「読み方」を教えてくれる授業やレクチャーはあるが、誰も「聞き方」を教えてくれない

という記載があったが、「確かに」と思う。

 

実際、「聞く」のは難しい。

 

たいていの人が「自分が言いたいことを言うために聞く」、「どのように返そうかと考えながら聞く」という場合が多く、「ただ聞く(相手の話を受け入れる)」ということはできていないのだろうと思う。

ある授業で「Listen with Curiosity, Compassion and Courage !!!」という言葉を聞いたことがあるが、まさにこれを実践することが真の「聞く」ということだと思う。

 

ちなみに、「何故、人は聞くことが苦手なのか?」については、ある本に、

「聞く」ことは、「相手の影響を受ける、コントロールされる(かもしれない)」ということでも、その意味で人は苦手意識がある。

自分を守ることに聞かないようにする習性がある。

自分の中に揺るぎない何かがないと、真に聞くことができない。

と書いてあった。なるほどな~と思う。このメカニズムがあると知っておくだけでも、「Listen with Curiosity, Compassion and Courage !!!」に向けて一歩を踏み出せるのでは?と思う。

 

ちなみに、「ある人を説得しようと思うときにどうするか?」というお題に対して、多くの人が「論理的、合理的に説明して説得しよう」と考えるが、上記の人間の心理を考慮すると、たいていの場合は上手く行かない。

むしろ「まずは真心を持って相手の話を聞く」という形の方が上手くいくらしい。

正直、後者で上手くいった経験があまりないが(← そもそもできていなから、という気もするが)、前者で上手くいかなかった経験は何度もある。今なら、後者のアプローチを試してみたいなと思う。

 

「聞く」のレベルを上げることができると、リーダーシップとか、いろいろ人とのコミュニケーションとか、ほぼ全ての人と人との関りにおいて、1つ上の段階に進めるのかな~と思う。

システムが持続的かつ自動的に発展していくために

お金2.0 新しい経済のルールと生き方」という本を読んだ。

その本の前半に「システムが持続的かつ自動的に発展していくための必須の要素」に関する記載があり、非常に勉強になった。「なるほどな!」という感じ。

 

具体的には、以下の7つ(本の中では、「5つ + 2つ」という説明をしている)の要素が満たされていると、システムは持続的かつ自動的に発展していくらしい。

  • 報酬(インセンティブ)が明確である
  • 常に状況が変化する。また、システムへの参加者が、常に状況が変化するということを知っている
  • 不確実性がある。すなわち、運と実力の両方の要素がある
  • ヒエラルキーがあり、可視化されている
  • コミュニケーションが存在する。そのシステムに参加している人同士でコミュニケーションを取ることができ、議論したり、助け合ったりして楽しい
  • 人は飽きるので、飽きた場合の次のシステムが存在する
  • 参加している人が、同じ価値観や思想を共有している

逆に言うと、この7つの要素の内、1つでも欠けていると、システムは、持続的かつ自動的に発展していかないとのこと。

 

このシステムは、FBやTwitterのようなSNSサービスでもいいし、ある会社の組織でもよく、世の中のあらゆるシステムは、この法則に従っている、というのが、この本の著者の主張である。

 

確かに、FBやTwitterのようなSNSサービスは、この7つをしっかりと押さえているなと思うし、サッカー界みたいなシステムにおいても、この7つがしっかりと押さえられているというのはYESだと思う。

 

自分の身近なところでいうと、組織運営という意味で、この7つを意識しておくことは重要だなと思った。例えば、

  • 報酬は十分か?
    • 金銭的な報酬だけでなく、承認という意味での報酬や成長という意味での報酬
  • 変化が存在するか?
    • マンネリ化していないか?常に新しい取り組みや技術に挑戦しているか?
  • 不確実性があるか?
    • 一部の優秀な人に頼る構造になっていないか?それを覆すような何かがあるか?
  • ヒエラルキーがあるか?
    • いわゆる、普通の組織のヒエラルキー以外にも、人々を刺激するヒエラルキーのようなものが存在するか?
    • 「〇〇さんみたいになりたい」というようなものなど
  • コミュニケーションが存在するか?
    • 楽しいコミュニティが存在するか?
  • 寿命を意識できているか?
    • チームの新陳代謝を図れているか?
  • 同じ価値観や思想を共有できているか?
    • ビジョンやミッションを共有できているか?

という感じである。

 

そういや、最近、私の周りで「コミュニティマーケティング」が流行っているが、そういったコミュニティを作る上で、この考えを知っている/知っていないで、大きく差が出るのではと思った。

 

(思考実験) チームメンバーが自らの意志でチームを移籍できるか否か

折角なので、「チームメンバーが自らの意志でチームを移籍できるか否か」という視点で、この7つを考えたい。

例えば、古きよき日本企業では、チームメンバーが自らの意志でチームを移籍できないが、外資Googleとか)では、チームメンバーが自らの意志でチームを移籍できる。以下では、前者を「A」とし、後者を「B」とする

  • 報酬は十分か?
    • 報酬の定義が難しいが、良いチームには人が集まる、悪いチームからは人が去っていく、という意味で、Aでは報酬が不十分で、Bでは十分と言えるのかなと思う。
  • 変化が存在するか?
    • 人が動きにくいという意味で、Aには変化がなく、Bには変化があると言えるのかなと思う。
  • 不確実性があるか?
    • Aでは、なかなかチームがつぶれない。一方、Bでは、人気のないチームはつぶれる。という意味で、Aの方が不確実性はなく、Bの方が不確実性があると言えるのだと思う。
  • ヒエラルキーがあるか?
    • Aでもヒエラルキーはあるが、やはり固定的だと思う。一方、Bの方が良いチームと悪いチームの差が明確になるため、AよりもBの方が明確なヒエラルキーがあるのだと思う。
  • コミュニケーションが存在するか?
    • コミュニケーションの定義が難しい。どちらでもコミュニケーションは存在するとは思う。とは言え、「どのチームに行きたい?」、「どういうチームを作ると人が集まるのか?」という視点でのコミュニケーションでは、当然、Bの方が良い。
  • 寿命を意識できているか?
    • これは文句なく、AよりもBの方が、チームの新陳代謝を図りやすい仕組みだと思う。
  • 同じ価値観や思想を共有できているか?
    • Bの方が、ビジョンやミッションに共感した人を集めることができる。結果として、AよりもBの方が、より同じ価値観や思想を共有できている状態になりやすい。

と考えると、明らかに「チームメンバーが自らの意志でチームを移籍できる仕組みの方がよい」となる。

ちなみに、上記では、1つの会社の中での話をしたが、「A: 転職しにくい世界(昔の日本)」、「B: 転職しやすい世界(これからの日本)」でも同じことが言えるのかなと思う。

思い付きでちょっと書いてみたが、かなりパシッと「どっちの仕組みがいいか?」を説明できて素晴らしいなと思った。

モンテッソーリ教育

今日、とある本を読んでいると、

Google, Amazon, Facebookの創業者は幼い頃にモンテッソーリ教育を受けていた

という記載に出くわした。

 

「え?ほんまに?」と思い、ググって調べると事実らしい↓

モンテッソーリ教育を受けた有名人まとめ|日本人のあの人も!?

 

しかも、ラリーペイジ、セルゲイブリン、ジェフベゾス、マークザッカーバーグだけでなく、ビルゲイツモンテッソーリ教育を受けていたらしい。

 

昔、自分の子どもが小さい頃に「モンテッソーリ教育を受けさせる?でも、一人で黙々と作業をするらしく、それはそれでいいのか?」みたいな会話を奥さんとしたことがある。

結果として、子どもはシュタイナー教育のプリスクールに行くことになったのだが、当時、この話を知っていたら、モンテッソーリ教育のプリスクールに行かせたかもな~と思った

とは言え、モンテッソーリ教育を受けたからといって、ジェフベゾスやザッカーバーグになれるわけもないのだが…

 

ただ、ジェフベゾスやザッカーバーグのように大きく成功するには、モンテッソーリ教育がいいのかもしれない、というのは新しい知見だな~と思った。ただの雑学レベルの知見だけど。

 

チームメンバーに自発的に動いてもらうために

ちょっと思ったことを備忘録として書いてみたい。

 

先日、あるチームのリーダーっぽい人に「○○さん(新しく来た人)とそのチームのコミュニケーションが不十分ですよ」と伝えたところ、

  • それは理解している
  • ただ自発的に動いてほしいので、今は静観している

という答えが返ってきた。

難しい問題である。

「自発的に動いてもらった方がいい」というのはその通りだと思う。「○○した方がいいよ」と言って、素直に動ける人はなかなかいない。一方で、「静観する」というのは、それはそれでどうかなと思う。直接的ではないにしても、何らかのアクションをした方がいいのではと思う。

 

と考えた場合に、リーダーにできることは、

  1. (中長期の視点で)文化を創る
  2. (短期の視点で)1on1等を通して、自発的に動いてほしい人の想いを引き出す

というところかなと思う。

 

「1.」は、やはりそのようなメッセージを出し続ける必要があるし、目指すべき行為を行っている人をしっかり賞賛することも大事だと思う。

また、シンプルなところとして、話しやすい環境、何でも話せる/行動に移せる雰囲気を作る必要もある。いわゆる、心理的安全性をいかに作るか。

在宅がメインになる中、より一層、そういう環境づくりは大事だろうなと思う。

 

「2.」については、成人発達理論の発達段階3の人がそうであるように、自発的に行動できていない人は、「心の中では『○○すべき』と考えているが、明確に意識できていないので、行動にまで移せていない」という場合が多いと思うので、1on1を通して、その『○○すべき』を言語化することが大事だと思う。1on1においてメンターになる人は、その辺りの意識を持つことができると、1on1のレベルが一段上がるだろうな~と思う。

 

そのリーダーっぽい人が「静観している」と言ったときに、何も返せなかったので、その反省の意味も込めて、頭の中を整理してみた。次、「静観している」と言われたときは、もう少し良い返しをしたいなと思う…

 

本栖湖でのキャンプ

一昨日から今日にかけて本栖湖にキャンプに行ってきた

 

奇跡的に湖畔沿いのスペースに空きがあったため、そこにテントを張り、子どもと一緒にカヤック/SUPボード/水遊びを、思う存分、楽しんだ

 

そして、焼けた。痛い。。。

 

今回、初めて湖畔のキャンプをしてわかったことは、子どもはさておき、大人にとっての湖の楽しみ方は「朝一の静かな湖でカヤック or SUPボードを楽しむ」ということ…

 

この湖面でのカヤックやSUPボードは、まさにchilling outって感じ

朝一の本栖湖

空気で膨らますカヤックやSUPボードだと、数万円で買えるので、もう少し子どもが大きくなって、落ち着いたキャンプができるようになったらいいかもな~、と思った

「やはりスクラムマスターは大事だな」という話

最近、あるスクラムチームの規模を大きくし、ミッションも少し増やすという営みがあった。

人数で言うと、4人から8人ぐらいになり、ミッションとしては、少し毛色の異なるミッションが追加される形である。

教科書的には、毛色の異なるミッションを追加すべきではない、ということはわかっているが、いろいろな事情があり、致し方がなかった。

なお、追加される4人は、完全に新規の方というわけではなく、お互い、知っている人同士であり、その点は比較的良いかなと思っている。

で、いざ、新体制を始めてみると、少しずつ少しずつ仲良くなっていっている感じはあり、新しい仕事も始めつつあるが、やはりまだぎこちないところがある。

という状況の中、スクラムマスターの方と1on1をしていると、そのスクラムマスターの方から「やはりもう少し整理して、全員の意識を合わせた方がいいですよね?各メンバーと1on1をしつつ、その辺を進めたい」と相談された。

ここで、表題の「やはりスクラムマスターは大事だな」と思った、というのが今日の話である。※ ここまで前置きが長くてすみません。そして、もう終わります。

 

こういう場合、スクラムマスターがいないと、リーダーシップのある人で、気づいた人、あるいは、役職的にもリーダーであるべき人が、旗を振って整理をすることが多いと思う。

とは言え、そういう気づいて動ける人がいない場合や、役職的にリーダーである人が忙しすぎて機動力を持って動けない場合には、チームとしてのパフォーマンスが100%ではない状態で、時間が過ぎてしまうことがあるのだろうなと思う。

という意味で、スクラムマスターという役割をおいて、仕組みとしてそういう問題を回避しているのだな〜と改めて思った。

実際、今回、相談してくれた方は、社会人を始めて3年目ぐらいの方で、もしスクラムマスターでなければ、そういうことを考えようとしなかっただろうなと思う。

 

スクラムマスターの重要性は、さっと理解しづらい部分もあるので、こういう話を頭に入れておいて、さっと説明できるといいなと思った。