DevOps (というか、ただの自動化) は難しいなと思った話
先日、チームメンバーと話をしていて、
- DevOps (というか、ただの自動化) は難しいな
と思った話を備忘録的に書いておく。
背景
2か月ほど前に、私のチームの精神的/技術的支柱だった方が、
- Japanese Traditional Companyでは、SRE/ DevOpsが難しい。
- その理由は、従来のOpsのEngineerがSRE/ DevOpsをすぐに実践できるわけではないから(そこまでの技術力がない)
という話をされていた。その時は「そういうものかな」と思って聞いていた。
で、先日、チーム内のEngineerと話をしていて、「技術力の問題ではないかもしれない」と思ったのが、この記事を書こうと思った動機(背景)である。
チームメンバーとの会話
そのチームメンバーとの会話は、以下のようなものである:
- メンバーA (若手): 今、やっていることは、早めに手順書を書いて、他の誰でもできるようにして、次のことをやりたいです。
- 私: え?なんで手順書を書くの?自動化しない?
- メンバーA (若手): いや、そうかもしれないですが…
- 私: 何か、課題/障壁がある?課題/障壁があるなら、それを取り除こう。
- メンバーA (若手): ...
- メンバーB (中堅): 多分ですが、Aは、手順書を書くなら、2, 3日で終わるけど、自動化するなら、1カ月ぐらいかかるかもしれない、ということを懸念している。
- 私: 1カ月かかってもいいよね。その作業が定期的に発生して、そこに誰かの稼働が発生するなら、手順書で済ませるのはその稼働を前借りしているだけでは…
- メンバーA/ B: 確かに
DevOps (というか、ただの自動化) が難しい理由
要は、DevOps (というか、ただの自動化) が進まない理由は、
- Opsのエンジニアに技術力がない
ではなく、
- 短期的には無駄に見える時間をかけて、自動化を実装するマインド/チーム文化がない
- そのような自動化の実装を許さない上司/チーム文化が存在する
ということかなと思ったという話である。
実際、今回、私が話したチームメンバーのAさん、Bさんは、業務委託の方であり、余程、チーム内にしっかりとした文化がない限り、自主的に、1カ月をかけて自動化の実装を行おう、とはならないだろうなと思う。
普通に考えて、「1カ月かけて自動化しました!」とか言ったら、稼働の逼迫している職場では、「そんなことに時間をかけるな!!!」と怒られそうである。
一方、チームを運営する側からすると、現場レベルのエンジニアではそういう心理が働きやすいということを理解した上で、丁寧に文化を醸成し、チームメンバーと対話していく必要があるのかなと思う。
特に、そういった「エンジニアの心理」みたいな部分は、エンジニア自身も認識していない可能性があるので、今回のように丁寧に1対1で対話をしないとわからないのでは、と思う。
それをやらないと、「DevOpsだ~、と掛け声だけ立派でも、実際は上手く行かない」ということになるのかなと。
やっぱ、対話は大事だなと…