Fool on a hill

読んだ本やら、趣味の話やらを徒然なるままに書いていきます。

しっかりフィードバックする文化をつくろう

偉い人が失言をしたというニュースを時々見る。

こういった偉い人は、これまでの人生の中で似たような発言をしてきたが、これまでの立場ではあまり問題になっておらず、ある程度、偉くなった時にそのまま発言してしまって、失言とみなされたということかなと思う。

では、偉くなる前なら問題なかったのかというと、問題なのではと思う。ただ、公にならなかったから失言とみなされなかったということかなと。

で、ポイントは、

  • その人の周りの人が、そういった失言に対して、適切にフィードバックをしてこなかった

ということだと思う。もちろん、それは周りの人の責任ではなく、

  • その当人が、失言をしたときに、周りの人がちゃんとそれを諌めてくれるような文化・雰囲気を作ってこなかった

ということかな〜と。

実際のところ、ある組織の偉い人はそれなりの権力を持っており、その人に対して「今の発言はおかしいですよ」というのはなかなか大変である。言うメリットよりも、言うデメリットの方が遥かに大きく感じられる。

だからこそ、その偉い人自らが「そういう時はどんどん『おかしい』と声を上げてね。Welcomeだから」と言わないといけない。と言いつつ、難しいが。

数年前に読んだNetflix創業者の「No Rules Rule」をもう一度読もうかなと思った。

「最大の学びは何ですか?」

最近、若手(社会人3年目ぐらい)のプロジェクトのReviewをする機会があった。

そのプロジェクトは、研修の一環でもあり、「若手が自ら提案して主体的に動く」という主旨のものである。

私は、育成担当としてReviewをしているので、プロジェクトの内容もReviewを行うが、育成という視点でも見る必要がある。

で、そのReviewの時に必ず訊いたのは、「これまでの数ヶ月で最大の学びは何ですか?」という質問である。

何となく質問したのだが、返ってくる答えや反応を見ていると、「あ、これって良い質問なのだな」と思った。

ありきたりな言葉だが、内省を促す効果があるのだなと。

育成とは言っても、誰もが「良い結果を出したい。中間報告や最終報告で無様な発表はしたくない。」という思いがあり、どう結果を出すか、まとめるかに意識が行きがちなところを、この質問は「自らの成長に意識を向ける」という意味で有効だな〜と思う。

 

教育における変革について

最近、ちょっとしたきっかけで、いかに教育を変えていくべきかというのを少し考えた。また、「スクールシフト」という本も読んだ ↓

www.meijitosho.co.jp

ここに記載されている内容は、いろいろあるのだが、いくつか抜粋すると、

  • 主体的に考える、発言する、アクションをする
  • 異なる考えの人とコミュニケーションを行う(外に染み出す)
  • チームで進める
  • チームの心理的安全性を高める
  • Will/ Must/ Cantのバランスを考えつつ、自分のWillを大事にする
  • ...

など、今、自分の組織のチームで「こうやってやっていこうね!」と言っている内容と全く同じだな〜と思った。

冷静に考えれば、学校とは、社会に出て働くための準備を行う場所であり、学校の中でやろうとしていることと、実際に働く組織の中でやろうとしていることは、一致していて叱るべきだなと思いつつ、新たな発見だなと思った。

逆に言うと、20年前、30年前においても、学校でやろうとしていたことと、実際に働く組織の中でやろうとしていたことは、ある程度、一致していて、単一的な価値観や目標のもとに、管理的に学校教育/マネジメントが行われていたのかなと思う。

と考えると、学校の中の変革は、企業の中の変革としっかりやってのけた人が参画すると、一気に前に進むのではと思った。

ささいなことかもしれないが、面白いな〜と思う。

合宿

この金、土と伊豆の方に合宿に行ってきた。

何の合宿かというと、組織の中期戦略を考えるために伊豆のホテルに集まって集中的に議論しようという感じである。

結論から言うと、行ってよかったなと思った。良い議論ができたかどうかはわからないが、同じ場所に集まり、F2Fで話をするというのはTeam Buildingとして大事だなと実感した。

伊豆まで行かなくてもいいが、鎌倉のカフェとか、普段とは違う場所は探せばどこにでもあるので、今後も適宜やっていこうと思った。

"Humor, Seriously"を読んで

先日、「Humor, Seriously」という本を読んだ:

 

https://m.media-amazon.com/images/I/51uNhWmKAOL._SX323_BO1,204,203,200_.jpg

この本の主張を端的に言うと、

  • 職場にもっとHumorを増やすべき!
  • Humorのセンスのある人は、より出世し、リーダーのポジションに就く
  • 真面目さと楽しさ/軽薄さのバランスが取れた文化は、チームのパフォーマンスを向上させる
  • 何故なら、笑いがある方がより円滑なコミュニケーションが生まれ、心理的安全性が上がるから

という感じである。

 

私自身は、大阪の出身ということもあり、比較的自然と「笑い」を追い求めるところがあるとは思う。一方で、芸人ではないので、「ある程度は」というレベルだが。

実際、社内のプレゼン(特に偉い人へのプレゼン)では、みんな、真面目に話しすぎだと感じていて、「もっと楽しく、普通の言葉で説明できないのかな〜」と思っていた。

この本を読んでみて、「笑いを追い求めることは正しい!」というお墨付き(Justitification)をもらった気がしてよかったなと思う。

今までのやり方は間違ってなかったんだ、もっとやっていこうという感じである。

実際、自分の回りの偉い人でも、いつもふざけたことを言う人は結構な割合でいて、今、思うと、いつもふざけているからこそ、昇進できたのかもしれないなと思う。

また、昔ならいざ知らず、現代のような「VUCAの時代」、「正解など存在せず、自ら正解を創り上げていく時代」においては、まさに「笑い」というのは強力なツールなのかなと思う。

実際、笑うと、脳内にDopamineやOxytocin、Endorphinsが増え、また、Cortisolが減るらしい。さらに、前頭葉も刺激されるらしい。要は、物理的?/化学的?にも仕事で笑いを追い求めることは良いことづくめのようである。

引き続き、Humorを持って生きていこうと思う!!!

おまけ

ふと思ったが、社内の偉い人へのプレゼンは、例えば、

  • 必ず1つは「Humor & Levity」を入れる

とかをルール化するといいのでは、と思う。

特に、幹部向けの説明で、かつ、若手が説明するときにそういうルールを課すと、より良い議論ができるのではと思うが、どうだろうか。。。

 

 

日傘男子

日傘を買った。

正直、「男が日傘をさすなんて」と思っていたが、あまりにも暑いのと、「最近は、男性でも日傘をさす。日傘男子と呼ばれている」というのを聞いて、買ってみようかなと。

結論としては、確かに涼しくて、素晴らしいなと思った。

家から駅まで歩くだけであれば、是非日傘をさすべきだなと思う。

こうやって少しずつ文化は変わっていくのかなと思う。

実際、雨の傘も、昔は女性がさすべきもので、男性はささなかったらしいし。。。

 

Flexibility/Agilityを持つために

ふと思ったので、頭の中の整理も込めて書いてみたいと思う。

今、チームでは、ある会社のProduct(整理上は、PaaS)を利用している。3年前払い契約でそこそこの金額の契約である。

もうかれこれ10年ぐらい利用しており、チームは社内のユーザ向けにそのProductを提供しつつ、その周辺のツールの開発/運用を行っている。

このProductが、10年前は「素晴らしい!」という感じだったが、最近は

  • なんかいまいちだよね…
  • 競合のProductが良い機能を出してくると、後追いで同様の機能を提供してくるが、使ってみると使えない、バグが多い... 
  • 性能も出ない...

みたいな感じになっていて、ついに他のProductに移行しようかという議論になっている。

この議論で、私の観点で「あ~、そうだな~」と実感しているのが、

  • 意思決定において、お金ではなく、Flexibility/ Agilityを意識すべき

という点である。

当たり前だが、Productの選定を行う場合、往々にして、お金がポイントになる。もちろん、機能や性能も非常に重要だが、何だかんだで、機能や性能は時間とともに同じようなものになりがちであり、結局、お金がポイントになることが多いのかなと思っている。(使い勝手など、他にも要素はあるが、ここではいったん省略する)

ここでややこしいのが「3年前払い契約だと大幅に安くなる」という条件が往々にして存在し、Money vs. Flexibility/ Agilityの判断を迫られるという点である。

 

チームでは、これまで「3年前払い契約で安くする」という選択を取ってきたが、今の私の結論は、「3年前払い契約は極力避けるべき」である。

理由は以下の2つである。

1つ目は、これだけ技術の進化が激しい中、3年は長すぎるという、ごく当たり前の理由である。

2つ目も、結局、1つ目と同じかもしれないが、3年の契約にすると、意思決定が難しくなり、結果的に「移行したい気もするが、継続」となってしまうリスクがあるから、という理由である。

実際、3年前、私は、この意思決定を下すポジションにいたが、この3年前払い契約の継続を止めることができなかった。理由としては、

  • 当時、このチームにJoinしたばかりで、よくわかっていなかった
  • Joinしたばかりで、チームメンバーが一生懸命検討して出した「継続」という結論を覆すことが実質的にほぼ不可能だった

という感じである。

未来に目を向けると、今回、3年前払い契約を「継続」してしまうと、ますます「継続」となってしまう可能性が高いのではと思う。何故なら、3年後には、私以外の人が意思決定者のポジションについていると想定され、かつ、その人が10年以上継続してきたものを変更するほどの知見/行動力を持っていない可能性が高いからである。

 

これは当たり前のようでいて、非常に重要なポイントだと思う。

ある意味、「いわゆるベンダロックインでしょ」と言われればそれまでだが、誰もが陥りがち罠(安さに目がくらんで大事なものを失う)だと思うので、気を付けたいなと思う。