日傘男子
日傘を買った。
正直、「男が日傘をさすなんて」と思っていたが、あまりにも暑いのと、「最近は、男性でも日傘をさす。日傘男子と呼ばれている」というのを聞いて、買ってみようかなと。
結論としては、確かに涼しくて、素晴らしいなと思った。
家から駅まで歩くだけであれば、是非日傘をさすべきだなと思う。
こうやって少しずつ文化は変わっていくのかなと思う。
実際、雨の傘も、昔は女性がさすべきもので、男性はささなかったらしいし。。。
Flexibility/Agilityを持つために
ふと思ったので、頭の中の整理も込めて書いてみたいと思う。
今、チームでは、ある会社のProduct(整理上は、PaaS)を利用している。3年前払い契約でそこそこの金額の契約である。
もうかれこれ10年ぐらい利用しており、チームは社内のユーザ向けにそのProductを提供しつつ、その周辺のツールの開発/運用を行っている。
このProductが、10年前は「素晴らしい!」という感じだったが、最近は
- なんかいまいちだよね…
- 競合のProductが良い機能を出してくると、後追いで同様の機能を提供してくるが、使ってみると使えない、バグが多い...
- 性能も出ない...
みたいな感じになっていて、ついに他のProductに移行しようかという議論になっている。
この議論で、私の観点で「あ~、そうだな~」と実感しているのが、
- 意思決定において、お金ではなく、Flexibility/ Agilityを意識すべき
という点である。
当たり前だが、Productの選定を行う場合、往々にして、お金がポイントになる。もちろん、機能や性能も非常に重要だが、何だかんだで、機能や性能は時間とともに同じようなものになりがちであり、結局、お金がポイントになることが多いのかなと思っている。(使い勝手など、他にも要素はあるが、ここではいったん省略する)
ここでややこしいのが「3年前払い契約だと大幅に安くなる」という条件が往々にして存在し、Money vs. Flexibility/ Agilityの判断を迫られるという点である。
チームでは、これまで「3年前払い契約で安くする」という選択を取ってきたが、今の私の結論は、「3年前払い契約は極力避けるべき」である。
理由は以下の2つである。
1つ目は、これだけ技術の進化が激しい中、3年は長すぎるという、ごく当たり前の理由である。
2つ目も、結局、1つ目と同じかもしれないが、3年の契約にすると、意思決定が難しくなり、結果的に「移行したい気もするが、継続」となってしまうリスクがあるから、という理由である。
実際、3年前、私は、この意思決定を下すポジションにいたが、この3年前払い契約の継続を止めることができなかった。理由としては、
- 当時、このチームにJoinしたばかりで、よくわかっていなかった
- Joinしたばかりで、チームメンバーが一生懸命検討して出した「継続」という結論を覆すことが実質的にほぼ不可能だった
という感じである。
未来に目を向けると、今回、3年前払い契約を「継続」してしまうと、ますます「継続」となってしまう可能性が高いのではと思う。何故なら、3年後には、私以外の人が意思決定者のポジションについていると想定され、かつ、その人が10年以上継続してきたものを変更するほどの知見/行動力を持っていない可能性が高いからである。
これは当たり前のようでいて、非常に重要なポイントだと思う。
ある意味、「いわゆるベンダロックインでしょ」と言われればそれまでだが、誰もが陥りがち罠(安さに目がくらんで大事なものを失う)だと思うので、気を付けたいなと思う。
言い続けるべきか否か
他の人に「○○は良くない。××をすべき」ということがあると思う。
例えば、子どもに「勉強した方がいい」というのもその1つであり、チームに何らかの課題があった場合に、そのチームの管理者に「××をした方がいい」というのもその1つである。
この場合に、そのアドバイス?助言?指摘?を言い続けるべきか否かというのは、なかなか難しいところだな~と思う。
1回しか言わない場合、言われた側は、「もう言わなくなったから、そのアドバイスを聞かなくていいんだな」と思ってしまうケースが多い。一方で、言った側は、「1回言ったからわかってくれるはず」と思っていることが多く、全然アドバイスを聞いて行動に移さないことにイライラするというのがよくあるように思う。
一方、何度も何度も言うと、言われた側は「しつこい」と怒り出すことが多いように感じる。
では、どうすべきか?
一番スムーズなのは、1か月に1回とかの頻度で、落ち着いて話し合う場を設けて、「あるべき姿は△△である。理由は、□□である。よって、○○は良くない。××をすべき」と伝える、あるいは、話し合うのがいいのかなと思う。
1か月に1回だとそこまで頻度が高くないので、そこまでしつこい感じもないし、ヒトは1か月半で忘れてしまう生き物なので、その意味でも、1か月に1回という頻度は良いのかな~と思う。
と言いつつ、現実世界では、そんなに上手くはいかないとは思うけど… ただ、この「1回言っただけでは、相手には伝わらない」というのは真実だと思うので、肝に銘じておきたい。
Dialog in the Darkに参加して
昨日、所属する部署の研修(?)として「Dialog in the Dark」というものに参加してきた ↓
ネタバレになるので、詳細は書かないが、非常に勉強になった。
最近、DiversityとInclusionという考えがよく出てくるが、Diversityはともかく、Inclusionについては、概念はわかっても腑に落ちた感じはしなかった。
それがこの「Dialog in the Dark」に参加して、すっと「あ~そういうことか~」とわかった気がする。
要は、「自分がIncludeされないかもしれない」、「自分がIncludeされてうれしい」という感覚を少し体験できた気がする。
このブログを読む人がいるかは謎だが、お薦めである。
また、Team buildingとしてもお薦めである。特に結成したばかりのチームは、ぜひ、チームで参加するといいのでは?と思った。
「失敗」を「失敗」と認識するために
前回に続いて、「Black Box Thinking」を読んで感じたことを書きたい。
前回の記事の最後の方に
「人は、失敗やミスから目を逸らす」、「人は無意識の内に失敗を失敗と認識しないようにしている」
と書いたが、この本によると、例えば、ヒトは、
- 失敗を隠す、隠ぺいする
- 失敗を恐れるあまり、曖昧なゴールを設定する
- 失敗したことを無意識の内に記憶から消し去る
といったことを無意識の内にしてしまう生き物のようである。
特に、「2.」、「3.」は意識をしづらいので注意が必要だなと思う。
例えば、最近、Lean Startupとか、アジャイル開発とかという概念が流行っているので、「ちょっとやります」という人が結構いる。しかしながら、そのちょっとやるときに、本当にちょっとやるだけで、良いか悪いかの判断基準も明確にせず、かつ、その後の振り返りもしないということが多いような気がする。まさに「曖昧なゴールを設定する」ということだな~と思う。
また、「ちょっとやる」という場合ではなく、通常の業務でも、モニタリングしない、定量化しないというのも、別のパターンの「曖昧なゴールを設定する」ということかなと思う。
うちのチームでも、品質(欠損率のようなもの)をモニタリングして、毎月見るようになってから、チームの品質に対する姿勢が変わったなと感じた。また、数値化されているからこそ、「どうやったら良くできるのか?」とか、「○○をやったから良くなったね」とかの議論が生まれてくる。
というわけで、陳腐なまとめ方のような気もするが、Black Boxのように、
- 全てのデータを見ようとする
- 手に入るデータも、手に入らないデータも
- そうすることでのみ、失敗から学ぶことができる
ということかな~と思う。
「Black Box Thinking」を読んで
「Black Box Thinking」という本を読んだ。日本語訳だと「失敗の科学」というタイトルらしい。
ちょっと前に村木厚子さんの本を読んだのだが、その本の中で「良い本」と紹介されていたので、読んでみた。
また、ちょうど「次、何を読もうかな~」と考えていた時に、チーム内で大きな失敗をしてしまった事件があり、それをしっかり考える上でも読んでみようと思った。
本のポイントを端的に言うと、
- 複雑なシステムにおいては、その複雑さ故に失敗やミスは起きる
- その失敗やミスに対して真摯に向き合い、その原因を究明して改善していき、成長していくべき
- 失敗やミスがあるからこそ、新しい学びがある
- 一方で、失敗やミスは悪だとみなして、失敗やミスを認めなかったり、非難したりすると、全く学びは得られず、前進も止まる
という内容である。
当たり前と言えば、当たり前の内容だし、いわゆるGrowth Mindsetと同じ考え方であるため、「そうだよな~」という部分もあるが、より「失敗」についてFocusしている点で、読んでよかったなと思える本だった。
あとは、心理学の観点で、「人は、失敗やミスから目を逸らす」、「人は無意識の内に失敗を失敗と認識しないようにしている」というのは怖いなと思った。自分の中でも心当たりはあって、それを完全に悪だとは言わないが、成長し続けるためには、そうならないように気を付けないとなと思った。
人を変える、組織を変える
ちょっと頭に浮かんだので、忘れないうちに書いておきたい。
人や組織において、「変わりたいけど変われない」、「変革は難しい」という話をよく聞く。
今、読んでいる本には、
Unlearnが大事
過去の成功体験を振り返り、その体験に紐づく価値観や感情を理解した上で、その価値観や感情を手放すべき
と書かれている。
一方、1年半ほど前に社内で大きな変革を成し遂げた人が言っていたのは、
「何も考えずに新しいやり方でやってくれ」と言うことにしている
新しいやり方でやってくれたらわかるから
と言っていた。
どちらも正しいのだとは思うが、後者の方がより実践的なのだろうなと思う。2つほど前の記事にも書いたが、「先に行動して、その後に考えるべき」ということかと。
この考え(先に行動して、その後に考える)は大事にしたい。