Fool on a hill

読んだ本やら、趣味の話やらを徒然なるままに書いていきます。

Mid-career Business Schoolで学んだ「メンタル的な考え方」

以前の記事(↓)で、Mid-career Business Schoolでは、「メンタル的な考え方」を学び、非常にためになった、という話を書いた。

chestnuthill.hatenadiary.com

本記事に関しては、この「メンタル的な考え方」をもう少しだけ噛み砕いて説明したい。

「スマートに見られたい」と思う心を捨てろ

いろいろなLeadershipの授業で言われたのは、「スマートに見られたい」と思う心を捨てろ、というアドバイスである。

要は、人は、どうしても「スマートな人だと見られたい」という気持ちがあり、その気持ちが強くなると、失敗を恐れるようになる、という話である。

例えば、わからないことがあっても、「初歩的な質問をしたら、『この人はこんな初歩的なことも知らないのか』と思われてしまう」と考えて、無邪気に質問することができなくなるといったことが、往々にして起きる。

この気持ちが強くなりすぎると、新しいことを学ぶことができなくなり、成長が止まる、という考え方である。

MITでよく言われる「Get out of your comfort zone.」という言葉は、この「スマートに見られたいと思う心を捨てろ」という言葉とかなりリンクしていると思うし、「技術者は、中途半端に一流な人ほど、自分の技術に固執する。超一流の技術者は、自分の技術に固執せず、新しい分野で挑戦し続ける」という話も、根本は一緒だと思う。

正直、日々の業務で、常に「Get out of your comfort zone.」の精神状態で勝負し続けられているか?と言われると、そうでもないなとは思うし、常にそのような精神状態に居続けると、大変すぎてやってられないとは思うが、常に心の片隅に「Get out of your comfort zone.」というメッセージは持ち続けたいと思う。

Gratitude Journalをつけよう

MITのある授業で「毎日、誰かに感謝する日記を付けることで、良い精神状態でいられる」ということを習った。

もう少しちゃんとした参照先を知りたい方は、Whetten, David A.; Cameron, Kim S.の「Developing Management Skills」という本を読むことをお薦めする。その「Gratitude」という節に、

  • The students who kept gratitude journals have higher levels of well-being; experienced fewer physical symptoms such as headaches and colds; felt better about their lives as a whole; were more optimistic about the coming week; had higher states of alertness, attentiveness, determination, and energy; reported fewer hassles and less stress in their lives; engaged in more helping behavior toward other people; experienced better sleep quality; and had a sense of being more connected to others. In addition, they were absent and tardy less often and had higher grade point averages. Feelings of gratitude had significant impact on student classroom performance as well as on their personal lives

 

という記載がある。

また、他の人に感謝の気持ちを表す人は、周りの人に対しても、感謝の気持ちを表すように促すため、結果として、チームの誰もが感謝するようになり、チームのパフォーマンスも向上する、とのことである。

「どんなけええことあんねん?」と言いたくなるような話だが、この歳になると、「そうだな」と何となく思えるほどの経験なり、感覚があり、きっと正しいんだろうな〜、と思う。

正直、MITの授業で「感謝の気持ちを綴った日記を書こう」と教えられるとは思わなかったが、そういうところをきっちりと教えてくれるところが、懐が深いな、と思う。

ちなみに、2015年に9ヶ月ぐらいの長期の人事の研修を受けたが、その講師の方も「どん底まで突き落とされて、絶体絶命の状態になった時に、辿り着くのは『ありがとう』だ。感謝なんだよ。」と言っていた。当時は、よくわからず、今も、わかったような、わからないような感じではあるが(※)、いずれにせよ、いろいろな人に感謝していきたい、と思う。

※ いろいろな人に感謝をしているが、日々の暮らしの中では、ついつい忘れてしまう、ということかと。

 

ちなみに、その講師の方は「宇宙の愛なんだよ」ともよく言っていたが、そちらは、ますますわかったような、わからないような感じである…